「自分の英語力って、世界基準で見たらどれくらいなんだろう…?」
そんなふうに感じたことはありませんか?
最近では、英語力を国際的に評価する指標「CEFR(セファール)」が、日本でも大学入試や企業の採用などで使われるようになり、多くの方が関心を寄せています。
本記事では、「CEFRってそもそも何?」という基本から、日本国内でCEFRに対応したテストの種類、受験場所や方法まで、わかりやすくご紹介します。
あなたにぴったりのテストや受験スタイルがきっと見つかるはずです。
1.CEFRとは?どこで受けられる?注目される理由
1-1.CEFRは試験ではなく「能力指標」であること
CEFR(Common European Framework of Reference for Languages)は、ヨーロッパを中心に使われてきた言語能力の共通指標です。
リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの4技能を総合的に評価します。
「このレベルならこんなことができる」という具体的な行動で示されるのが特徴です。
試験そのものではなく、「能力のものさし」として使われるイメージです。
CEFRというのは、“Common European Framework of Reference for Languages”の略称で、日本語では「ヨーロッパ言語共通参照枠」と呼ばれます。
そもそもCEFRは、欧州評議会が20年以上も及ぶ研究と実証実験のもと開発し、2001年に公開された指標です。現在では、英語はもちろん、ドイツ語やフランス語、中国語、日本語など、全40言語にわたって参照枠を提供しています。
なお、CEFRは、外国語能力を測る試験と混同されがちですが、試験ではなく「指標」である点に注意しましょう。
1-2.A1~C2の6段階レベル構成
CEFRのレベルは、A1(初心者)からC2(熟練レベル)まで6段階に分かれています。
- A1:ごく基本的な表現が理解できる
- A2:日常的な簡単なやりとりが可能
- B1:仕事や旅行での基本的な対応ができる
- B2:複雑な内容の理解と議論が可能
- C1:流暢かつ自然なコミュニケーションが可能
- C2:母語話者と遜色ない言語運用が可能
1-3.日本での導入背景(大学入試・企業での利用)
日本でも「大学入試でのスコア提出」「企業のグローバル人材採用」にCEFR準拠のスコアが活用されるようになっています。
特にスピーキングとライティングを重視する場面が増えてきた今、CEFRは「何ができるか」を示す新しい評価基準として注目されています。
2.CEFRとは?どこで受けられる?測定可能な主要テスト6選
2-1.実用英語技能検定(英検)
級別とCEFR対応目安
英検はCEFRとの対応関係が明記されています。
たとえば
- 英検2級:B1相当
- 英検準1級:B2
- 英検1級:C1以上
会場・頻度・受験料などの概要
英検は全国に受験会場があり、年3回程度実施されています。
受験料は級によって異なりますが、2級で概ね6,000円台から受験できます。
2-2.ケンブリッジ英語検定(Cambridge English)
完全CEFR準拠、レベル別試験
Cambridge EnglishはCEFRに完全準拠した試験で、各レベルごとに試験が分かれています(例:B1 Preliminary、B2 Firstなど)。
国内受験会場・受験方式(CBT等)
一部の語学学校やテストセンターで受験可能です。
コンピューターベース(CBT)にも対応しており、都内を中心に全国主要都市で実施されています。
2-3.リンガスキル(Linguaskill)
オンラインで素早く測定、自宅受験可能
Cambridge Englishが開発したLinguaskillは、自宅でも受けられる柔軟なテストです。AIによる自動評価で、最短48時間以内に結果が得られます。
発行スコアとCEFRマッピング
スコアはCEFRのA1~C1+で表示され、企業や教育機関への提出にも使える正式な証明書が発行されます。
2-4.PROGOS(プロゴス)
CEFR準拠のスピーキングテスト
PROGOSはビジネス英語に特化したスピーキングテスト。
CEFR準拠で、話す力に特化した測定が可能です。
オンライン/手軽な価格設定と試験場所
完全オンラインで受験でき、3,000円台という手頃な価格も魅力です。
申し込みから最短即日で受験可能です。
2-5.EF SET(無料オンライン測定)
自宅で50分・スコア証明書あり
EF SETは完全無料のオンライン英語力診断テストです。
自宅で約50分、登録だけでスコア証明書をダウンロードできます。
2-6.その他の外国語検定
英語以外にも、J.TEST(日本語)、CILS(イタリア語)などCEFR準拠の語学検定があります。
複数言語でCEFR基準を使いたい方にも対応しています。
3.CEFRはどこで受けられる?CEFRを厳密に測る比較ポイント4選
3-1.正確性とCEFR準拠度
CEFR準拠度が高いのは、Cambridge EnglishやLinguaskillです。
一方、英検も対応表があるものの、設問形式が独自なので厳密さでは若干劣る場合もあります。
3-2.会場 vs クラウド(オンライン受験)
会場受験を希望するなら英検やCambridge English、自宅で気軽に受けたいならLinguaskillやEF SET、PROGOSがおすすめです。
3-3.費用、所要時間、結果のスピード
- 英検:6,000円台~、結果1〜2週間
- Linguaskill:10,000円前後、48時間以内
- PROGOS:3,000円台、即日スコア
- EF SET:無料、即時表示
3-4.公式証明書として使えるかどうか(大学・企業提出用)
大学や企業に提出する場合は、英検、Cambridge、Linguaskill、PROGOSの正式証明書が利用可能です。
EF SETも一部で認められていますが、用途によっては注意が必要です。
4.CEFR「どこで」受ける?国内の会場・オンライン詳細
4-1.英検・ケンブリッジ・リンガスキルの主な受験会場(全国展開)
英検は全国主要都市に加え地方都市にも広く会場があります。
CambridgeやLinguaskillは一部の提携校・テストセンターで実施されています。
4-2.自宅でOKなオンライン検定(リンガスキル、PROGOS、EF SET)
時間や場所に縛られず受験できるオンライン検定は、忙しい社会人や学生にぴったりです。
カメラ付きPCと静かな環境があれば受験可能です。
4-3.申込方法・直近の試験日程まとめ
- 英検:公式サイトからオンライン申込(申込期間に注意)
- PROGOS:会員登録後すぐに受験可能
- Linguaskill:受験センターまたはオンラインで予約制
- EF SET:公式サイトにアクセスしてすぐ受験
5.CEFRはどこで受けられる?レベルを測るためのステップ
5-1.既存試験結果からレベル換算
TOEICやTOEFLのスコアからもCEFRの目安がわかります。
- TOEIC 600点 → B1相当
- TOEFL iBT 72点 → B2相当
- 英検2級 → B1相当
5-2.本格測定派におすすめのテスト選び方
目的に応じて、証明書が必要ならLinguaskillやCambridge、本格的なスピーキング力の測定にはPROGOSが向いています。
5-3.対策のポイント:スピーキング・ライティング重視
多くのCEFR準拠テストは4技能が対象です。
普段から英語で話す・書く練習をしながら、自分の得意不得意を分析しておくとスムーズです。
6.CEFRはどこで受けられる?おすすめプラン
初心者〜中級者さんには、まずEF SETやPROGOSでの診断をおすすめします。
スコアを把握したうえで、必要に応じて英検などの会場型試験で補強していくのが安心です。
一方で、大学入試や就職など本格的な証明が求められる方は、Cambridge EnglishやLinguaskillといった信頼性の高い試験が適しています。
試験前には、模擬試験を解いたり、4技能のバランス学習を取り入れることが効果的です。
おわりに
CEFRを活用すれば、自分の英語力を世界水準で「見える化」できます。
何となくの自己評価ではなく、「私はB1だから、海外でこれくらいのことができる」と具体的に言えるのはとても心強いことです。
目的やライフスタイル、予算に合わせて、ぴったりの受験方法を選んでくださいね。
まずは、今日できるEF SETやPROGOSで自分の立ち位置を確認して、次のステップへ踏み出しましょう。
あなたの英語力が、もっと輝きますように。