TOEIC(トーイック)は、英語でのコミュニケーション力を測る世界共通の試験です。
日本では就職や昇進の基準として使われることが多く、特に「Listening & Reading(L&R)テスト」が有名です。
ただ初めて受験する方の中には、「試験ってどんな流れ?」「各パートにどのくらい時間があるの?」「スコアってどう決まるの?」といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、TOEICの全体構成や各セクションの特徴、時間配分、さらに効果的な準備のコツまで、やさしく丁寧にご紹介します。
読み終える頃には、試験の全体像と学習の進め方がしっかり頭に入っているはずです。
1.TOEICの試験内容 全体構成
TOEICには大きく分けて3つの形式があります。
- TOEIC Listening & Reading(L&R):日常生活やビジネスでの英語理解力を測る、最も一般的な形式
- TOEIC Speaking & Writing(S&W):会話力と文章力を評価する形式
- TOEIC Bridge:英語初級者向けで、出題内容や語彙がやさしめ
選び方の目安
- 就職活動や昇進試験 → L&Rがおすすめ
- 海外赴任や会話力の証明 → S&Wがおすすめ
- 英語学習を始めたばかり → Bridgeから挑戦
2.TOEICの試験内容 L&R テストの基本概要
L&Rテストは2時間で200問を解きます。
- リスニング:45分(100問)
- リーディング:75分(100問)
- 合計時間:約2時間
- スコア範囲:各セクション0〜495点、合計10〜990点
時間配分イメージ表
セクション | 問題数 | 時間 | 1問あたりの目安 |
---|---|---|---|
リスニング | 100問 | 45分 | 約27秒 |
リーディング | 100問 | 75分 | 約45秒 |
この制限時間の中で、集中力を保ちながら解き切ることが大切です。
3.TOEICの試験内容 リスニングセクションの詳細
セクション構成
- Part 1:写真描写(6問)
- Part 2:応答問題(25問)
- Part 3:会話問題(39問)
- Part 4:説明文問題(30問)
各パートの特徴と得点アップのコツ
- Part 1:写真の細部まで観察。動作や位置関係に注意して、似た表現に惑わされない練習を。
- Part 2:質問の冒頭を集中して聞く。「Why」「Where」などの疑問詞で回答の方向性を予測。
- Part 3・4:設問を先読みしてキーワードを把握。答えの根拠が出たらすぐマークすることで置いていかれないようにします。
効果的な学習法
- シャドーイングで耳と口を同時に鍛える
- 毎日短時間でも英語音声を聞く習慣を作る
4.TOEICの試験内容 リーディングセクションの詳細
セクション構成
- Part 5:短文穴埋め(30問)
- Part 6:長文穴埋め(16問)
- Part 7:読解問題(54問:単一文書29問、複数文書25問)
各パートの傾向と対策
- Part 5:文法や語彙の知識が問われます。毎日の文法演習で瞬発的に答えられる力を養いましょう。
- Part 6:文脈全体の流れを理解しながら穴を埋めます。接続詞や代名詞の使い方にも注目です。
- Part 7:長文を速く正確に読む力が必要です。設問に関連するキーワードを探す「スキャニング」技術を身につけましょう。
おすすめ練習
- タイマーを使って制限時間内に解く習慣
- 速読用のアプリやサイトで毎日短文を読む
5.TOEICの試験内容 その他:S&W や Bridge テスト
TOEIC Speaking & Writing テスト
- Speaking:11問・約20分・0~200点
- Writing:8問・約60分・0~200点
発音・流暢さ・文法の正確さ・語彙の幅が評価対象になります。
TOEIC Bridge(初心者向け)
- Listening&Reading 各50問
- スコア範囲:30~100点
高校生や英語初級者の英語力チェックに向いています。
6.TOEICの試験内容 スコア目安
スコア | レベル感 |
---|---|
600点 | 日常会話にほぼ対応可能 |
700点 | 簡単なビジネス会話が可能 |
800点 | 高度な業務対応が可能 |
900点以上 | ネイティブ並みの理解力 |
企業でよく求められる目標ライン
- 大手総合職:730点以上
- 外資系企業:800点以上
- 海外部門担当:860点以上
7.TOEICの試験内容 準備のポイント
時間配分のコツ
- リーディングは1問にかける時間を意識
- Part 7はペース配分を特に重視
学習アプローチ
- リスニング:毎日15分のシャドーイング+ニュース音声
- リーディング:文法特訓+速読トレーニング
- 語彙力強化:単語帳を1日30語ずつ復習
模試活用のすすめ
- 週1回は本番同様の時間配分で解く
- 間違えた問題は翌日復習し、同じミスを防ぐ
勉強スケジュール例(3か月間)
- 1か月目:文法基礎・語彙増強+リスニング耳慣らし
- 2か月目:模試で実戦練習・弱点補強
- 3か月目:本番同様の環境で時間配分トレーニング
8.まとめ
TOEICは、試験構成を理解してから学習を始めることで、効率的にスコアアップを目指せます。
まずは自分の目標スコアと受験目的を決め、L&R・S&W・Bridgeの中から適切な形式を選びましょう。
そして、各パートの特徴に合わせた練習を毎日の学習に取り入れることが、結果につながる一番の近道です。
試験当日、「あ、この形式知ってる!」と安心して臨めるよう、今日から少しずつ準備を始めてみてくださいね。